見ているだけで心地良くなるデザインというものがあります。
ではそれらに共通要素はあるのか?…そんなテーマを研究した人がいます。
本日はこれを見ていきたいと思います。
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こんな本に書いてありました。
ソースは以下になります。
『Joyful 感性を磨く本』(イングリッド・フェテル・リー)
※アマゾンの紹介文より
■内容(「BOOK」データベースより)
自分を変える「10の扉」をさあ、開けよう―。光、色、形…人の内面は、目にするモノで自由自在に変えられる!世界最高の創造集団IDEOフェローが神経科学×心理学の最新の知見を網羅、センスが開花する黄金の書!20カ国で続々刊行、世界的ベストセラー!
■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
イングリッド・フェテル・リー(Ingrid Fetell Lee)
プリンストン大学で英語とクリエイティブ・ライティングの学士号、ニューヨークの名門芸術大学プラット・インスティテュートでインダストリアル・デザインの修士号を取得。「喜びの美学」サイト創設者。世界的イノベーションファームIDEOのニューヨークオフィスのデザインディレクターを務め、ターゲット、コンデナスト、アメリカン・エキスプレス、ペプシコなど世界の名だたる企業や米政府のデザイン、ブランド戦略に携わった。デザインと喜びのエキスパートとして、ニューヨークタイムズ紙、ワイアード誌、ファストカンパニー誌などで取り上げられてきた。現在はIDEOフェロー。8年を投じて書き上げた本書は、アダム・グラント(『GIVE & TAKE』著者)、アリアナ・ハフィントン(ハフポスト創設者)、スーザン・ケイン(全米200万部『QUIET』著者)、デイヴィッド・ケリー(IDEO創設者)らに絶賛を受けた他、ダニエル・ピンク、マルコム・グラッドウェルらによる「ネクスト・ビッグアイデア・クラブ・セレクション」に選出されるなど大きな話題となり、20カ国以上での刊行が決まっている。また本書の内容をテーマとした TEDトークは、スタンディングオベーションの絶賛を受け、世界で1700万回以上視聴されている。
これが「心地よいデザインを作る10の条件」だそうです。
人々が喜びを感じるものはパターンがあり、次の10の要素を挙げることができる。
- エネルギー:鮮やかな色と光
- 豊かさ:瑞々しさ、数の多さ、多様さ
- 自由:自然、野生、広々とした空間
- 調和:均衡、左右対称、流れ
- 遊び:円、球、泡の形
- 驚き:コントラスト、斬新さ、非日常
- 超越:上昇、軽やかさ、高み、光
- 魔法:見えない力、幻想、不思議
- 祝い:同期性、きらめき、弾けるような形
- 新生:開花、拡大、曲線
これが「各要素の効果とエビデンス」だそうです。
■エネルギー
- 犯罪や汚職のはびこったアルバニアの首都、ティラナでは、市長であるエディ・ラマが建築物を鮮やかな色相と派手な模様に塗り替えるプロジェクトを始めた。するとそれだけで、ポイ捨てが減り、税金逃れが減るようになった。5年間でティラナの企業数は3倍になり、税収は6倍に増えた。
- スウェーデン、アルゼンチン、サウジアラビア、イギリスの約1000人を対象とする研究で、明るく色彩豊かなオフィスで働く人は、薄暗いオフィスで働く人に比べて、より集中力が高く、喜びに溢れ、友好的で、自信に満ちていた。
■自由
- ヴィタリー・コマールとアレグザンダー・メラミッドは10カ国を対象に、各国で「最も好まれる絵画」を調査したところ、すべての国で風景を描いた絵であり、ほとんどは青空の下に木がまばらに生えた草原の広がる、気持ちのいい屋外の風景で、なだらかな丘と水辺、少数の動物と人も見えた。
- 胆のうの手術を受けた人を調べたところ、病室に外の木々を見晴らせる窓がある患者の方が、レンガの壁しか見えない窓がある患者よりも、必要とする鎮静剤の量が少なかった。
- アイダ・B・ウェルズ公営住宅団地の98棟について調べたところ、周囲に植物の多い棟は、ほとんどない棟に比べて、犯罪発生件数が50%も少なかった。
■調和
- リバプール大学の研究によると、人は無意識のうちに対称的な図形を「楽しみ」「楽園」「天国」といったポジティブな言葉と結び付け、非対称な図形やランダムな図形を「災害」「悪」「死」などの言葉に関連付ける。
- 別の研究では、対称的な図形を見ると、微笑む時に働く表情筋の一つ、大頬骨筋がわずかに収縮することがわかった。
■遊び
- 人は暗黙の裡に「丸いもの」を安心や積極性と結び付け、「尖った角」を危険や消極性と結び付けることが研究で示されている。
■超越
- ヤン・バイの研究によると、ヨセミテ国立公園の壮大な景観に浸っていた人と、サンフランシスコの雑踏にいた人にそれぞれ自分の絵を描いてもらうと、前者の方が後者に比べて、自分の姿をずっと小さく描く傾向にあった。この「ちっぽけな自分」の感覚を感じると、幸福感に満ちた共感や他者との一体感を覚える。
■魔法
- 2007年のアイスランドで行なわれた調査では、国民の58%がエルフ(妖精)の存在を信じるという結果が出た。実際に見たと答えた人も5%ほどいた。
■祝い
- 研究によれば、喜ばしい出来事を人と一緒に祝うと、今後何があってもその人たちがついてきてくれる、という安心感が高まる。また人を祝うことで、自分の喜びも高まる。
これが「自分の『喜び』を知る方法」だそうです。
以下の質問に答えて、探っていく。
■場所
- あなたが一番喜びを感じる場所はどこ?
- その場所のどんなところに喜びを感じる?
- その場所を特徴づける要素は?
■人
- あなたが一番喜びを感じる人は誰?
- その人のどんなところに喜びを感じる?
- その人を特徴づける要素は?
■物
- 家の中であなたが一番喜びを感じる物はどこ?
- その物のどんなところに喜びを感じる?
- その物を特徴づける要素は?
■活動
- あなたが一番喜びを感じる活動はどこ?
- その活動のどんなところに喜びを感じる?
- その活動を特徴づける要素は?
上記をどのように考えるか。
デザインというものには個人的にそこまで興味がないのですが、様々な示唆を得られた理論でした。デザインが意識や行動にこんなにも影響を与える、というのはとても興味深い事実です。
また個人的に、アイスランド人の58%がエルフ(妖精)の存在を信じている、という統計結果も衝撃を受けました。ステキな国民性ですね。
上記を試してみた結果。
早速上記のワークを試してみました。
すると、
- 喜びを感じる場所の特徴:自然・伝統・上品さ・自由・自分らしさを感じられる場所
- 喜びを感じる人の特徴:誠実さ・率直さ・品の良さを感じられる人
- 喜びを感じる物の特徴:遊び心・自分らしさ・世界観を感じられる物
- 喜びを感じる活動の特徴:相手の成長・目標達成・その人らしさを助けられる活動
という結果になりました。
コロナ禍で思うような毎日が送れず、ストレスだけが溜まる中、どのように気持ちを切り替えていけばいいのか、ずっと悩んでいたのですが、ヒントのようなものが見つかったような気がします。上記のうち、4は業務で満たすことができているので、1~3はプライベートで満たしていきたいです。
具体的には、「自然や伝統や自由を感じられる場所に行く」「誠実さ・率直さ・品の良さを感じられる人と会う」「遊び心・自分らしさ・世界観を感じられる物を身につける」ということを試してみたいと思います。
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