本日ご紹介するのは、「古代チベット仏教に学ぶ成功法則」です。
ふだんはあまりこの手の本は読まないのですが、著者のプロフィールがあまりにすごくて興味を惹かれました。
期待に違わず、役に立つことが書いてありますので、内容をご紹介したいと思います。
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ソースは以下になります。
『ダイヤモンドの知恵-古代チベット仏教の教えに学ぶ成功法則』(ゲシェ・マイケル・ローチ)
※アマゾンの紹介文より
成功法則は、思い通りにお金を稼ぐことから、思い通りにパートナーを得たり、現在のパートナーとの関係を改善したりと人生を成功させるために使える古代チベットの仏教の知恵。実行すれば必ず効き目のある成功法則。
(著者略歴)
ローチ,ゲシェ・マイケル
プリンストン大学を首席で卒業、ホワイトハウスにてアメリカ大統領から優秀な生徒に贈られるメダルを授与されている。アメリカ人として初めて仏教学の最高学位である「ゲシェ」を取得。チベット仏教の僧院にて25年に及ぶ修行後、ニューヨークのダイヤモンド企業の代表取締役とし、古代チベットの仏教の教えに従い、年商2.5億ドルの会社を生み出した(この会社は2009年にローレンバフェットが買収した)。この体験談が世界のベストセラー『ダイヤモンドの知恵』を生み出し、現在25カ国語に翻訳されている。
1.成功法則の要諦
- 全ての物事はそれ自体は善い・悪いはなく、すべては「空」(中立)である
- 従って物事の善悪を決めているのは個人の主観であり、過去の記憶である
- 善い行ないをして、それを記憶に植え付ければ、すべてがうまくいくようになる
- つまり、ビジネス成功の近道は善行を行ない、記憶に植え付けることである
- 具体的な実践法として、以下の「六回録」や「瞑想」、「ジャンパ・メソッド」などがある
2.「六回録」の実践法
- 紙に6マスを書き、本書にある「ビジネス上の問題点と解決策リスト」(割愛)から自身が抱えている問題点と解決策を3つ記載する
- 朝、出勤前に、前日の行ないで解決策に最も近い行動をしたこと、まったく行動できなかったこと、そして今日やるべき行動を記載する
- これを2時間おき、1日計6回行なう
3.「瞑想」の実践法
- 毎朝、家の特別な一角で瞑想を行なう
- 瞑想場所は静かで清潔な場所が良い
- 瞑想前にその場所を掃除する
- 快適な椅子に座り、背筋を伸ばしてリラックスする
- 呼吸をしている鼻腔を意識し、呼吸を計10回行なう
- その後、現在抱えているビジネス上の問題に平穏な意識を向けていく
- その問題の源(自分の主観)について考えていく
- 今日もし同じことが起きたならどのように振る舞えばいいか考える
4.「ジャンパ・メソッド」の実践法
- 「ジャンパ・メソッド」とは、他人が何を必要とし、何を欲しているかについて、しっかり観察して察知するという教えのこと
- 例えば、周囲の人間について、コーヒーの淹れ方、クッションや筆記用具の好み、子供の名前、近況など、あらゆることを観察し、メモをとる
- こうすることで、それが相手に伝わり、相手が自分に注目するようになる
- 次に、第2段階として、自分の心が相手の身体にあると仮定し、目を開き、自分を見て、自分(あなた)に自分(彼ら)は何をしてほしいかを理解する
- 第3段階として、「私」と「あなた」の境界線を完全になくし、完全に一体化する
実は、「成功するためには良いことをしよう」という考え方自体は自己啓発の世界ではかなりポピュラーです。自己啓発書の元祖とも言われる『原因と結果の法則』などはまさに、それに該当すると言って良いでしょう。ただ、「良い行ない」と「成功」の因果関係がよくわからず、個人的に今まであまり信じていませんでした。
しかし本書を読んでそれが納得でき、これは有効な戦略であると思えることができました。それを以下で解説していこうと思います。
まず、既存の自己啓発書と異なる点は、「良い行ないをする」ことだけでなく「記憶に植え付ける」ことの重要性を説いている点です。これは心理学的にも証明されていることでもあり、「親切にする」だけでなく「意識して親切にする」と幸福度が増加するという研究結果が明らかになっています。幸福度はポジティブ感情と類似し、ポジティブ感情は個人の成功と相関すると言われているので、「良い行ないをして記憶に植え付けると成功しやすくなる」という点は理にかなっています。
もう1つ素晴らしい点は、「ジャンパ・メソッド」です。これは相手を観察して相手の求めていることを把握することであり、ビジネスにおいて不可欠なマーケティングリサーチのプリミティブな形と言ってよいでしょう。顧客を理解し、顧客のしてほしいことが完璧にわかれば、それをするだけでビジネスは成り立ちます。それが自在にできるようになれば、ビジネスは成功を収めるに決まっています。
このように、「良い行ないをする」ことは自分にも他人にも良い影響を与えるという意味で、これを完璧に行なうことがビジネス成功の近道であるという著者の主張も妥当性があることになります。
とはいえ、上記でご紹介した「六回録」や「瞑想」(これも西洋のマインドフルネス瞑想よりも難易度の高いやり方です)「ジャンパ・メソッド」を実践するのはかなり難易度が高く、わが国でよく言われる「一日一善」くらいから始めるのが良いのかもしれません。少なくとも僕はこれを実践してみて、精神的なストレスが軽減されるようになりました。
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