名経営者と称えられる経営者は世の中にたくさんいます。日本で言えば、松下幸之助、本田宗一郎、井深大らの名前が挙がるでしょうし、海外なら、ジャック・ウェルチ、サム・ウォルトンらの名前が挙がるかもしれません。

そんな中で、自社の業績を飛躍的に向上させた経営者を抽出して、彼らに共通する要素を分析した例があります。その結果をまとめたのがジェームズ・C・コリンズ教授の『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の秘密』ですが、今回はこの中から、彼らに共通する「思考法」に関して見ていきたいと思います。

 

 

ソース

 

 ソースは以下になります。

 

『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の秘密』 (ジェームズ・C・コリンズ)

 

 

※アマゾンの紹介文より

ベストセラー『ビジョナリーカンパニー』の著者が7年ぶりに書き下ろす 飛躍企業11社の秘密!!

ごく普通の会社が、世界有数の経営者に率いられた超一流企業に勝るめざましい業績をあげるまでに変身した。全米1435社の中から選ばれた傑出した業績を長期間持続させることに成功したジレット、フィリップ・モリス、キンバリー・クラーク、ウェルズ・ファーゴ等の飛躍を遂げた企業11社をそれぞれの業種で競合関係にある企業と詳細に比較・分析した結果、飛躍したこれらの企業には共通した以下のような特徴があった。

  • 飛躍を導いた経営者は、派手さやカリスマ性とは縁遠い地味なしかも謙虚な人物だった。その一方で勝利への核心を持ち続ける不屈の意思を備えており、、カエサルやパットン将軍というよりは、リンカーンやソクラテスに似た思索する経営者であった。
  • 飛躍を導いた経営者は、最初に優秀な人材を選び、その後に経営目標を定める。目標にあわせた人材を選ぶのではない。
  • 飛躍を導いた経営者は、自社が世界一になれる部分はどこか、経済的原動力は何か、そして情熱を持って取り組めるものは何かを深く考え、必要とあればそれまでの中核事業を切り捨てる判断さえ下す。
  • 劇的な改革や痛みを伴う大リストラに取り組む経営者は、ほぼ例外なく継続した飛躍を達成できない。飛躍を導いた経営者は、結果的に劇的な転換にみえる改革を、社内に規律を重視した文化を築きながら、じっくりと時間をかけて実行する。

飛躍した企業と比較対象企業の例 ジレット vs ワーナーランバート フィリップ・モリス vs R.J.レイノルズ キンバリー・クラーク vs スコットペーパー ウェルズ・ファーゴ vs バンク・オブ・アメリカ

 

 

概要

 

ジェームズ・C・コリンズによると、飛躍を導いた経営者は、常に以下の「3つの円」(「ハリネズミの概念))の視点で考えている。

  1. 「自社が世界一になれる部分はどこか」
  2. 「経済的原動力になるのは何か」
  3. 「情熱を持って取り組めるのは何か」

 

 

ハリネズミ①

 

応用

 

ジェームズ・C・コリンズは、この考え方は人生(仕事選び)に応用でき、以下の三つの円が重なる部分を見つけ出すと良いと言う。

  1. 持って生まれた能力にぴったりの仕事であり、その能力を活かして、おそらくは世界でも有数の力を発揮できるようになる
  2. その仕事で十分な報酬が得られる。
  3. 自分の仕事に情熱をもっており、仕事が好きでたまらず、仕事をやっていること自体が楽しい。

 

ハリネズミ②

 

 

解説

 

ジェームズ・C・コリンズはこの3つの円のことを「ハリネズミの概念」と呼びます。どの辺がハリネズミなのか、ちょっとよくわかりませんが、ともあれこの3つの円で考えるという分析法はフレームワークとして有用であると思います。

これに非常に類似する分析法としては、タル・ベン・シャハーの「PMS分析」があります。PMS分析は、

  1. 意義を感じること
  2. 喜びを感じること
  3. 得意・長所

という3つの円になりますので、「意義」の部分の代わりに「経営財的原動力(報酬)」が入っているところが違いになるでしょう。

つまり、「PMS分析」の方が心理的なモチベーション等に比重を置いた分析なのに対して、「ハリネズミ分析」の方は「報酬(お金)」という実利的なメリットを勘案した分析、と考えればよいかもしれません。

目的や場面によって使い分けると良いでしょう。