一流になるための方法はアンダース・エリクソン教授をはじめ、様々な研究者が研究しています。
本日は一流と二流を分ける鍛錬方法をとりあげてみたいと思います。
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こんな本に書いてありました。
ソースは以下になります。
※アマゾンの紹介文より
■内容(「BOOK」データベースより)
モーツァルト、タイガー・ウッズ、ビル・ゲイツ、ジャック・ウェルチ、ウォーレン・バフェットなど、天才と呼ばれる人たちに共通する、ある「訓練法」とは。
■著者について
ジョフ・コルヴァン
アメリカ・フォーチュン誌編集主幹。アメリカでも最も尊敬を集めるジャーナリストの1人として広く講演・評論活動を行っており、経済会議「フォーチュン・グローバル・フォーラム」のレギュラー司会者も務める。1週間に700万人もの聴取者を集めるアメリカCBSラジオにゲストコメンテーターとして毎日出演。ビジネス番組としては全米最大の視聴者数を誇るPBS(米国公共放送)の人気番組「ウォールストリート・ウィーク」でアンカーを3年間務めた。ハーバード大学卒業(最優秀学生)。ニューヨーク大学スターンビジネススクールMBA 取得。アメリカ、コネチカット州フェアーフィールド在住。本書はビジネスウィーク誌のベストセラーに選ばれている。
これが「一流と二流を分ける鍛錬方法」だそうです。
あらゆる分野において、一流になる人は生まれついての才能ではなく、努力によってその地位に行きついている。それは「究極の鍛錬」である。
究極の鍛錬とは、以下の要件で構成されている。
- しばしば教師の手をかり、実績向上のために特別に考案されている。
- 何度も繰り返すことができる
- 結果に関して継続的にフィードバックを受けることができる
- 知的な活動・肉体的活動に関わらず、精神的にはとても辛い
- あまり面白くない
これが「究極の鍛錬の応用方法」だそうです。
1.音楽モデル
- 演奏家が自分の演奏を上達させる時のように、プレゼンテーションを上達させたいなら、講演の文章を分析し、それぞれの段落で伝えるべき重要なメッセージを決定し、情熱、論理性、聴衆者との絆、ユーモアなどは充分かを点検する。そしてそれぞれの段落を繰り返し練習し、鍵になるメッセージを効果的に伝えるように努める。繰り返す度に、コーチやビデオからフィードバックを受ける。
2.チェスモデル
- チェスプレイヤーが過去の対戦を研究するように、ビジネスのスキルを高めたければ、ビジネススクールで使われているケースを購入したり、新聞の記事に載っている出来事を読んで、自分ならどうするかを考える。
3.スポーツモデル
- スポーツ選手の訓練は、基礎トレーニングと固有のスキルの開発に分かれる。
- 基礎トレーニングとは例えば財務の仕事であれば数学と会計が、工学関係であれば科学の基礎知識が、編集の仕事なら言語能力が、それに相当する。自分の仕事の基礎となるような教科書やハンドブックで復習すれば、初心者はより早く習得することができるし、熟練者でも重要なことを思い出すことができる。
- 固有のスキルの開発は、ビジネスの場合、例えばセールスや交渉の訓練をするなら、他人の力がどうしても必要になる。「究極の鍛錬」のように、能力の特定の部分を開発し、多く繰り返し、直後にフィードバックをもらうことが重要だ。
これが「日々の仕事で究極の鍛錬を行なう方法」だそうです。
- 仕事の前に、自己有能感をもって目標設定する
- 仕事中にメタ認知(自分の状態把握、自己把握)を行う
- 仕事の後に、結果に対する分析とフィードバックを行う
上記をどのように考えるか。
アンダース・エリクソンの『超一流になるのは才能か努力か?』と重複する内容も多いですが、様々な研究結果や論文を引用しつつ、深い考察を加えていて、感心しました。
日本でありがちな、自分の考えをただ押し付けるだけの自称・ジャーナリストとは一味も二味も違い、本物のジャーナリストとはかくあるべき、と思いました。
さて内容に関しては、特に異論を挟むところはありません。が、難しいのは、ビジネスの世界はチェスやスポーツや音楽などと違い、大会などで明確な成績・順位が発表されるわけではない、という点です。
スキルが不充分でも、特定の人に支持されれば、それだけでビジネスは成り立ちますし、例えば大企業で長年重要な役職に就いていた人でも、自分でビジネスをするとなると、まったくの素人になってしまうこともあります。
そう考えると、ビジネスの場合、「鍛錬を積む」時間に費やすよりは、「実践経験を積む」時間を増やした方が効率が良いと考えられます。
ただし、ビジネスで特定のスキルを開発・習熟させたい場合には、上記のような訓練法が参考になるとは思います。
僕の場合、HPにおける発信力をもっと向上させたいというところがあるので、上記の「音楽モデル」を試してみることにしました。
上記を試してみた結果。
面談やセミナーで使っている資料を再度確認し、それぞれのページで伝えるべき重要なメッセージを確認し、情熱、論理性、聴衆者との絆、ユーモアなどは充分かを点検してみました。ただ、僕自身はプレゼン資料を作る時に相当作り込むため、自分では充分だという評価をしました。
ただし、他の人からのフィードバックが不充分だと感じたため、友人に連絡をとって、模擬練習をさせてもらってフィードバックをしてもらうことをお願いしました。
上記作業を通じて感じたことは、「究極の鍛錬」の構成要素にもある「フィードバックをもらう」ことの重要性です。これは、知的活動、ビジネス、人間関係、スポーツなど、あらゆる活動を問わず、自分のスキルを向上させるうえで非常な要素であることを改めて実感しました。
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