昨今、「GRIT」という概念が注目されています。
日本語で「やり抜く力」と翻訳されるこのスキルについて、これを高めるとどんなメリットがあるのか、そして高めるにはどうしたらいいのか、ブームの火付け役になった下記の書籍からまとめてみたいと思います。
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ソースは以下になります。
『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』 (アンジェラ・ダックワース)
※アマゾンの紹介文より
ハーバード×オックスフォード×マッキンゼーの心理学者が「人生のあらゆる分野での成功に必要な最重要ファクター」をついに解明!
世界の「能力観」「教育観」を根底から変えた話題の世界的ベストセラー!
ビジネスリーダー、エリート学者、オリンピック選手…成功者の共通点は「才能」でも「IQ」でもなく「グリット」(やり抜く力)だった!
バラク・オバマ、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグ…錚々たる権威がその重要性を語り、米教育省が「最重要課題」として提唱する「グリット」の秘密を初めて解き明かした一冊!
人生のすべての成功に最も重要な能力であるグリットを「自ら伸ばす具体的な方法」、そして、「子どもやまわりの人間のグリットを伸ばす効果的な方法」を満載した本書、何をおいてもぜひ読んでほしい珠玉の書だ。
(著者略歴)
ダックワース,アンジェラ
ペンシルベニア大学心理学部教授。近年、アメリカの教育界で重要視されている「グリット」(やり抜く力)研究の第一人者。2013年、マッカーサー賞(別名「天才賞」)受賞。教育界、ビジネス界、スポーツ界のみならず、ホワイトハウス、世界銀行、経済協力開発機構(OECD)、米国陸軍士官学校など、幅広い分野のリーダーたちから「やり抜く力」を伸ばすためのアドバイスを求められ、助言や講演を行っている。ハーバード大学(神経生物学専攻)を優秀な成績で卒業後、マッキンゼーの経営コンサルタント職を経て、公立中学校の数学の教員となる。
- 米国陸軍士官学校で行なわれる激しい訓練「ビースト・バラックス」を耐え抜ける士官候補生は、適性試験が良い者でも、高校の成績が良い者でも、リーダーシップを発揮する者でも、体力測定の良い者でもなく、ただ「やり抜く力(GRIT)」のスコアが高い者だった。
- アメリカ陸軍特殊部隊「グリーンベレー」の「選抜コース」を最後まで耐え抜いた訓練生もやはり、「やり抜く力(GRIT)」が高い者だった。
- アメリカ人を対象にした大規模調査でも、修士・博士・医学士・法学士など大学院の学位を取得した人は、4年生の大学を卒業した人よりも、「やり抜く力(GRIT)」が高かった。
- ウォーレン・ウィリンガムの研究チームは「将来の成功要因の決め手になる性格的特徴は何か?」という問題を調べるため、数千名の生徒を対象に、高校の最終学年から5年間の追跡調査を行なった。
- 「①学業において優秀な成績を収めたか」「②若手としてリーダーシップを発揮したか」「③科学、テクノロジー、芸術、スポーツ、文章力、スピーチ、起業家的発想、社会奉仕などにおいて顕著な成果を収めたか」という3点を成功として定義し、調べたところ、「最後までやり通す」という性格特性が最も成功要因としての影響力が大きいことがわかった。
- また、本書の著者、アンジェラ・ダックワースは、アメリカの2000名の成人を対象に調査したところ、「やり抜く力」が強い人ほど人生の満足度が高く、精神的にも健康な生活を送っていることがわかった。
下記が「やり抜く力(GRIT)が高い人の4つの特徴」であり、「やり抜く力(GRIT)が高めるための4つのステップ」でもある。
1.興味
- 彼らは自分のやっていることを心から楽しんでいる。彼らは目標に向かって努力することに喜びや意義を感じており、だからこそ彼らは尽きせぬ興味と子供のような好奇心をもって「この仕事が好きだ」と言う
2.練習
- 彼らは「昨日より上手になるように」と日々の努力を怠らない。だからこそ、1つの分野に興味を持ったら、わき目もふらず打ち込んで、自分のスキルを上回る目標を設定してはそれをクリアする「練習」に励む。
3.目的
- 自分の仕事は重要だと確信しているからこそ、「情熱」が実を結ぶ。彼らは自分の仕事が面白いだけでなく、他の人のためにも役立つと思っている。中には早くから目的意識に目覚める人もいるが、多くの場合は1つのことに興味を持ち続け、何年も鍛錬を重ねたのちに、「人の役に立ちたい」という意識が強くなるようだ。
4.希望
- 希望は困難に立ち向かうための「粘り強さ」だ。それは「やり抜く力」の最終段階だけでなく、あらゆる段階に欠かせない。最初の一歩を踏み出す時からやり遂げる時まで、時には困難になり、不安になっても、あるいは様々な挫折を経験して打ちのめされても、立ち上がってひたすら自分の道を歩み続ける姿勢は計り知れないほど重要である。
わりと著名な本なので既読の方も多いのではないでしょうか。僕自身は本屋で立ち読みしてあまり興味が持てずに放置していたのですが、最近になって読み、とても面白かったのでとりあげてみました。
「やり抜く力」と聞くと、僕はどうしても体育会系的・ブラック企業的な根性論を想起してしまい、「どんなことでも最後までやり通さなければいけない」という風潮が不幸な事件を招いたりしているような気がして、こうした考え方が好きではありませんでした。僕自身は、自分に向いてない仕事なら1秒でも早く辞めて別の仕事をした方が望ましいし、好きでもないことに人生の時間を費やしている方がナンセンスだと思うからです。
けれども、よくよく読むと、ダックワース教授は「何でもかんでも最後までやり通さなければいけない」と奨めているわけではありません。GRITを高めるためのプロセスとして、最初に彼女が挙げているステップは、「興味」、つまり「好きな分野に取り組む」ことです。
おそらく、ある分野において自分の価値を高めるには、「たくさんの労力を注ぎ込むこと」(=ダックワース教授の言う「練習」)と、「諦めずに何度でも立ち上がること」(=ダックワース教授の言う「希望」)が必要なのでしょう。前者は、マルコム・グラッドウェルが「1万時間の法則」という言葉で端的に表した事実であり、後者は、マーティン・セリグマン教授が様々な分野で「ポジティブ思考」を持っている人の方が業績が良いことを証明したことでもあります。
けれども、おそらく人間はそれだけでは気力が持たないはずで、そもそもその分野に「興味」を抱いていることと、自分のやっていることに意義と「目的」感があることが大前提であると考えられます。そしてこのことは、他の様々な研究結果とも一致するものです。
そして、どちらかと言えば、GRITを高めるプロセスの一番最初に「興味」が挙げられているように、まずは自分の「好きなことを探す」ことから始めるべきでしょう。
あなたが好きなことに取り組むことこそが、あなたとあなたの周りに幸せをもたらすはずで、それは結果として「やり抜く力」を高めることでしょう。
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