人は年齢と共に人生の意味が少しずつわかるようになるものだと思います。
だとすれば、人生の意味を最もよく知るのはお年寄りだということになりますし、彼らに聞けば後悔のない人生を送るコツみたいなものがわかるかもしれません。
本日は以下の本から、お年寄り1000人に聞いた「後悔しない人生にするための知恵」を見ていこうと思います。
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『1000人のお年寄りに教わった30の知恵』(カール・ピルマー)
※アマゾンの紹介文より
最近、親戚のおじいさんやおばあさんと話をする機会はありましたか? 「年の功」という言葉が表すように、人生経験はよりよく生きるうえで何よりの糧になるもの。
そうした経験を豊富に積んだお年寄り――「人生の達人」から、あらゆる世代に通用する「後悔しない生き方」の秘訣を聞き出し、30のポイントにまとめたのが本書です。
老年学者である著者が、5年以上の歳月を費やしてインタビューを行った数は実に1000人以上。
60代後半から100歳を超えるお年寄りまで、さまざまな「達人」が語り聞かせてくれた人生の知恵とは?
家族の在り方が変わるにつれ、世代間の交流が少なくなりつつある現代において、かけがえのない気づきと深い感動を味わわせてくれる1冊です。(著者略歴)
カール・ピルマー(Karl Pillemer)
国際的に著名な老年学者。人の一生にわたる発達と変化を研究している。コーネル大学の人間発達学の教授として教鞭をとるかたわら、コーネル・インスティテュート・フォー・トランスレーショナルリサーチ・オン・エイジングを創設した。5冊の著書があるほか、100を超える論文を科学誌に寄稿しており、サクセスフル・エイジング(上手な年の取り方)、家族関係、高齢者のケアなどについての講演も多数。ニューヨーク州北部在住。
■理想の結婚をするための知恵
- 自分と似た価値観の人を選ぶ
- 結婚は「恋愛感情」よりも「友情」の方が大事
- 相手からもらうことより与えることを考える
- 上手にケンカする
- 結婚そのものに誠意を尽くす
■やりがいのある仕事を見つけるための知恵
- 「楽しい」と思う仕事を選べば「お金」はついてくる
- 粘り強く探し続ければ理想の仕事に巡り合える
- イヤな仕事からも何かしら学ぶ余地はある
- コミュニケーション能力=(共感力)は何よりも大事
- 仕事の満足感は「自主性を発揮できるか」に左右される
■上手に年齢を重ねるための知恵
- 年をとることは思っているよりずっと素晴らしい
- 健康に気を付けよう
- 死への恐怖は年をとると薄まる
- 人との「つながり」を失わない
- 老後の住まいを前もって計画しなさい
■後悔のない人生を送るための知恵
- いつも正直であれ
- 新しいチャンスやチャレンジに飛び込め
- 旅行は人生の醍醐味(もっと行きたかったと思う人が多い)
- パートナー選びは慎重に
- 相手への感謝の気持ちは素直に伝えよう
■最高の幸せを手に入れるための知恵
- 一日一日を大切に生きよう
- 幸せかどうかは自分で決めるもの
- 未来に悲観的になっても仕方ない
- 「小さな幸せ」を楽しみなさい
- 信仰のある生活は幸福感を高める
個人的に、いつかこうした調査をしてみたいなあと思っていたので、とても興味深く読みました。
人生の終焉を迎えつつあるお年寄りたちに、人生のコツみたいなことを訊いて我々の人生に活かすというのは、とても重要なことに思うのです。
上記の「知恵」の中には月並みなものもありますが、個人的になるほど、と思ったのは、
- 仕事の満足感は「自主性を発揮できるか」に左右される
- 死への恐怖は年をとると薄まる
- 旅行は人生の醍醐味(もっと行きたかったと思う人が多い)
- 信仰のある生活は幸福感を高める
の4項目です。
僕はわりと重度のタナトフォビア(死恐怖症)な方ですが、「死への恐怖が薄まる」というのは朗報だなと思いました。そして、今、後悔のしない人生の知恵の中で、最も自分に最も欠けているのは「旅行」と「信仰」かなと思いました。
旅行はともかく、「信仰」は宗教心の薄い我々日本人にとっては、少しハードルが高いように思いますが、何も特定の宗教を信じろという話ではなく、例えば、自分の運命に、愛する人との出会いに、雄大な自然に、美しい音楽や絵画に、「人智を超えた崇高なもの」を感じる、ということだけでいいのではないかと思うのです。更に言えば、それは、特に旅先などで感じることが出来るような気がします。
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