皆さんは自分に自信がある方ですか?僕は仕事以外の自信はほとんどない人間です。いつも誰かに何かを批判されないかとドキドキしながら生きています。

自己啓発の世界では、「成功するためにとにかく自信をつけよう!」という論調が一般的です。そこで、本当に「自信」という要素が成功するためのマスト条件なのか、下記の本を引用しながら考えてみたいと思います。

本記事でご紹介している考え方や
「本当にやりたいこと」の発見方法を
メールで無料配信しています。
下記のボタンからぜひご登録ください。

無料でメール講座に登録する

今なら、ご登録いただいた方、全員に無料で才能診断シートをプレゼント

 

こんな本に書いてありました。

 

『自信がない人は一流になれる』(トマス・チャモロ-プリミュージク)

 

※アマゾンの紹介文より

「自信が低い人ほど、将来成長する」――ロンドン大学の人気教授が教える、驚きの成功法則! ハーバード・ビジネス・レビューで絶賛されたベストセラーの初翻訳です。

著者はイギリスの名門大学で教える社会心理学者です。「成功者はなぜ成功したのか」について長年にわたり広範な研究を行ない、「成功に自信は必要ない」という結論にたどり着きました。根拠のない自信は害になるばかり。自信のない人のほうが、自分の現状を正確に把握し、弱点克服のために努力して実力をつけることができるのです。

「もしあなたが自信のなさで悩んでいるのなら、この本を読めば対策がわかるだろう。大切なのは、むしろ自信を高めないようにすることだ。あなたに必要なのは、自信ではなく、本物の実力だ。そしてこの本を読めば、本物の実力を手に入れる方法が学べるようになっている」

 

(著者略歴)

チャモロ‐プリミュージク,トマス

ロンドン大学(University College London)教授、コロンビア大学客員教授。専門はビジネス心理学。過去にはニューヨーク大学、ロンドン経済大学でも教鞭をとった。15年以上にわたり、J.P.モルガン、HSBC、プルデンシャルなどの金融業から、ヤフーやMTVなどのメディア、ユニリーバなどのメーカー、そして英国軍やロイヤルメールなど、幅広い民間・公営企業のコンサルタントを務める。BBCやCNNなどのテレビ番組に70回以上出演し、ハーバード・ビジネス・レビューに連載記事を持つ。

 

 

これが「『自信』と『成功』の関係」だそうです。

 

  • 「自信」とその人の「実力」の相関係数は0.3程度。つまり、その人の自信の有無と本当の実力はほとんど相関性がない
  • 調査によると、18歳時点で自分のことを過大評価している学生は、23歳時点で第三者に様々な能力を評価してもらったところ、ネガティブな評価をされた学生が多かった。一方、18歳時点で自分のことを過小評価している学生は、ポジティブな評価をされた学生が多かった。つまり、自信過剰の人よりも自信のない人の方が評価が高い結果となった。
  • 別の実験によると、その人の自信を下げるような評価をした被験者は成績を上げるために努力するが、高い評価を受けて自信が高まった被験者は逆に努力しなくなる。結果として、能力の向上は自信のない人の方が早くなる。
  • また別の実験では、会社で昇進した際に、その人が控えめなコメントをするほど好感度が高くなる結果となった。
  • ただし、「自信」と本当の「実力」は、あまり見分けがつかない。200の研究例を総合した結果によると、相手の話す嘘を見破れるかどうかに関しては、本当だと当てられる確率は53%で、嘘だと当てられる確率は47%だった。確率的には嘘か本当か、適当に言っても1/2(50%)の確率で当たることを考えると、嘘は滅多にバレないと考えることができ、実力のない人が自信を持っていても、それが本当の実力だと思わせることができる。

 

 

上記をどう考えれば良いか。

 

本書の論旨はシンプルであり、「自信がなくても成功できる」という一点に尽きます。

その根拠として、「自信がない人の方が努力する(そのため、結果として能力が向上する)」「自信がない人の方が高い評価を受ける」「自信がない人(謙虚な人の方が)好感度が高い」などの根拠が各種データとともに語られています。

ただし、これらの事実はポジティブ心理学の常識とまったく逆の事実を示しているように見えます。例えば、ポジティブ心理学の祖であるマーティン・セリグマン教授は、楽観的な人の方が悲観的な人に比べて、学業成績や営業成績、スポーツ成績、更には健康度なども良いことを述べています。この、一見相反するような2つの事実をどのように考えればいいのでしょうか。

僕自身は、その2つとも真実である、という考え方をしています。楽観主義の人の方が各種の成績が高い理由に関して、セリグマン教授は「何度か失敗しても諦めないから」と述べていますが、直感的にもこうしたことはありえそうですよね。

一方で自信がない人や悲観的な人は、すぐ心が折れてしまうがゆえに、失敗の確率を減らすために努力を重ねます。結果として実力が向上します。これも直感的にありえそうなことではないでしょうか。

別の言葉で言うと、

  • 自信がある人(≒楽観的な人)は、何回でもトライする。そのため、成功確率が上がる。すなわち、成功確率を「量的に」高める。
  • 自信がない人(≒悲観的な人)は、少ない回数のトライで成功するために、その努力を怠らない。そのため、成功確率が上がる。すなわち、成功確率を「質的に」高める。

ということなのではないかと思うのです。つまり、自信がある人(≒楽観的な人)、自信がない人(≒悲観的な人)、それぞれに一長一短あり、どちら良くてがどちらが悪い、という一面的な断定はできないのではないかと思います。

ちなみに僕自身、様々な自己啓発書を参考に、「自信が上がる」というエクササイズを試してみました。よく言われるのは、「自信がある人のフリをする」という方法ですが、僕自身はまったく効果がありませんでした。かなり強めな暗示、もしくは催眠療法などをすれば効果はあるのかもしれませんが、正直僕自身はそこまでして自信がある人になりたいとは思えませんでした。何より、大した実力もないクセにエラそうに振る舞うようなタイプの人間に自分がなってしまうようでイヤなのです。そう考える人は案外多いのではないでしょうか。

上記で見たように、自信がない人が無理に自信があるように変わる必要はなさそうです。自信がないのであれば、事前準備をしっかり行なうなどして、成功確率を「質的に」高めるようにすればいいだけということではないかと思います。

 

本記事でご紹介している考え方や
「本当にやりたいこと」の発見方法を
メールで無料配信しています。
下記のボタンからぜひご登録ください。

無料でメール講座に登録する

今なら、ご登録いただいた方、全員に無料で才能診断シートをプレゼント

共有

関連記事