ポジティブ心理学に代表されるように、ポジティブ思考が全面的に支持されるこの時代に、ネガティブ思考の良さを説く本が出ていました。
本日は本書より、ネガティブな人の戦略について見ていきたいと思います。
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※アマゾンの紹介文より
不安をコントロールし味方につける心理作戦「DP」。不安を否定するのではなく、逆に利用して目標達成につなげる方法を考える。無理にポジティブになると余計うまくいかない人のための魔法の心理作戦。
(著者略歴)
ノレム,ジュリー・K.
米ウェルズリー・カレッジ準教授。心理学関連誌にパーソナリティや社会的行動について、多くの寄稿をしている。「DP(防衛的悲観)」についての著作は、ニューヨーク・タイムズ、セルフ、ワシントンポスト、メンズ・ヘルス、マッコールズ、アメリカン・ヘルスなどでとりあげられている。マサチューセッツ州ウェルズリー在住。
- ネガティブな人は、これから起こりうる悪いことを事前に想定し、その対策を練ることができる
- こうした防衛的悲観主義者が楽観的になるとかえってうまくいかず、悲観的になる方がパフォーマンスが良くなる
- 実験で、彼らにポジティブなイメージトレーニング(「勝利のイメージづくり」)や、リラクゼーション法、ネガティブなイメージトレーニング(「コーピング・イマジナリー」)をさせたところ、ネガティブなイメージトレーニングが最もスコアが良かった
- 彼らはただ楽観的な人に比べて、物事を冷静に受け止めて、他人からの正確な批評を受け入れて、更にブラッシュアップすることが出来る
- ネガティブな人は、これから起こりうる悪いことを事前に想定して、その対策に備えるべき
- 不安になったら、なぜそれが起こりうると思うのか、理由を1つ1つ具体的にしていく
- 対策を練る際は、大きな目標を立てるのではなく、小さな目標にブレイクダウンすると実行に移しやすい
- その不安な気持ちを隠した方が良ければ、隠せばいい。ただし、隠さなくてもそれが決定的なリスクになるとは限らず、共感を得る場合もある
- 特にアジア圏では、楽観主義的な自信よりも悲観主義的な謙虚さの方が受け入れられやすくなることも多い
冒頭に述べた通り、現代心理学の世界では、ポジティブ思考があらゆる分野で高いパフォーマンスを発揮するという考え方が主流になっています。
が、ポジティブなイメージをする方がパフォーマンスが落ちるという実験結果もあるようで、僕のようにネガティブ思考が強い人間には、本当にポジティブ思考が全てなのだろうか、という疑念を拭い去ることができません。
そして実際に上記によれば、ネガティブ思考の人(防衛的悲観主義者)はポジティブ思考をするほどダメになってしまうようです。
何故か?幾つかの実験結果と自分の経験を踏まえて推測すると、僕みたいなタイプの人間は、「きっとうまくいく」という根拠のない考えを心から信じることが出来ないからでしょう。実験から、ジンクスやおまじないなどをすると、しない時よりも高いパフォーマンスを発揮することが証明されています。ただしこれはジンクスやおなじないを「信じている」からこそ効果があることで、「信じていない」人にとっては効果がないどころか、かえってパフォーマンスが落ちてしまうことも充分考えられます。
つまり僕が言いたいのは、元からポジティブ思考を持っている人はポジティブ思考に任せればいいと思うし、ネガティブ思考の人は無理に「きっとうまくいく」と思い込もうとせず、信じるに値する部分(例えば、今まで数多くの経験をした実績や、他人からも評価されたという客観的事実)を認識し、不安なところは不安なまま、その不安を解消するための対策案を練った方が実際的であるということです。
本書には、盲目的なポジティブ思考の人が陥るネガティブポイントも挙げられています。その一つは、一言で言えば「自分に甘いこと」。それはその後の成長の阻害要因にもなり得ます。逆にネガティブな人は自分に厳しいため、その成長を止めることがありません。
つまり、ポジティブ思考にもネガティブ思考にも一長一短あるとしたら、自分はどちらが近いのか指向性を見極めて、その長所短所を理解し、自分に無理することなくケースバイケースで使い分けることが出来れば一番良いのかもしれません。
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