ある分野の才能を高めるには、どうすればいいのか?
下記の著者、ダニエル・コイルは、世界中の才能開発機関を訪れ、才能を高めるための3つのポイントと52の方法を見つけたそうです。
紹介されている51の方法、それぞれがとても秀逸ですが、それとともにこの本の作り自体が本当にシンプル、かつわかりやすくて書籍としてのクオリティが非常に高いです。
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ソースは以下になります。
※アマゾンの紹介文より
超一流の人材を輩出する世界中の「才能開発」機関を研究して解明した、自分を磨き、子どもや部下を成長させる52の秘訣。
(著者について)
ダニエル・コイル(Daniel Coyle)
アメリカのジャーナリスト。ライフスタイル情報誌「Outside」の上級編集者を経てフリーに。ノースウェスタン大学特任研究員。「ニューヨーク・タイムズ」紙や「スポーツ・イラストレイテッド」誌への寄稿多数。この本の原著を含め3冊の著書はすべて「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラーになる。米テレビ「ABCワールド・ニュース・トゥナイト」やCNNなどの報道番組に出演。趣味はボランティアでリトルリーグの指導をすること。現在、妻と4人の子ども(1男3女)と暮らす。
「才能を高める3つのポイント」は以下の通り。
- 始める: 「才能ある人を観察して、盗んで、教えてもらう」
- スキルを伸ばす: 「少しだけストレッチして、少しずつ鍛錬する」
- 上達を維持する: 「鍛錬を繰り返し、粘り強く続ける」
1.始める:「才能ある人を観察して、盗んで、教えてもらう」
・なりたい人の写真や動画を見まくる
・1日15分、その人のイメージを脳に刻み込む
・優秀な人から遠慮せずに盗む
・今日の出来栄えをメモする
・進んでミスをする
・ハードスキルかソフトスキルかを見極める
・ハードスキル(固定的な正確さが求められるスキル):注意深く行ない、入念に繰り返す
・ソフトスキル(理想的な結果を得るために様々なやり方があるスキル):好奇心を持って実験とフィードバックを繰り返す
・基本動作の練習を繰り返す
・質の高いコーチを選ぶ
2.スキルを伸ばす:「少しだけストレッチして、少しずつ鍛錬する」
・スイートスポット(精一杯の背伸びが必要なレベル)を見つける
・「背伸び」と「繰り返し」
・あらゆるプロセスを最小単位にまでブレイクダウンする
・毎日、一つの完璧な部分を作る努力をする
・1週間に1時間やるより、毎日5分やる
・ワクワクできる「ゲーム」をやる
・一人で練習をする
・具体的なイメージを描く
・ミスをしたらすぐに検証する
・ペースを上げすぎない
・目を閉じて練習する
・どんなときでも「するふり」をする
・うまく出来たらそれを脳内再生する
・昼寝(仮眠)をとる
・ネガティブな言い回しよりもポジティブな言い回しでセルフトークする
・本を繰り返し読むより、読み終えてまとめを書く
・10分おきに3回練習する
・毎日できるテストをする
・くたくたになる前に練習をやめる
・実戦の直後に練習する
・寝る前に自分の理想とするパフォーマンスを心の中で再生する
・練習のあとはご褒美を用意する
3.上達を維持する:「鍛錬を繰り返し、粘り強く続ける」
・繰り返しを大切にする
・汗水たらして努力する
・1時間の実戦のために5時間の練習をする
・悪習慣を直すよりも新しい良習慣を身につける
・他の人に教えるほど上達する
・最低8週間は根気よく取り組む
・行き詰まり(プラトー)を乗り越えるためにやり方を変える
・大きな目標を内緒にしておく
・結果が出なくても辛抱強く続ける
「1万時間の法則」が示す通り、ある分野において天才と凡人の差を分けるものは、「その分野の鍛錬に費やした時間」です。才能は殆ど関係ないようです。
だとすれば、シンプルに言えば、上記のポイントのうち「3.鍛錬を繰り返し、粘り強く続ける」だけでも才能を伸ばして成功者になることができるでしょう。
ただし、そのやり方によっては成長スピードを更に高めることが出来るという訳です。それが、「1.才能ある人を観察して、盗んで、教えてもらう」と「2.少しだけストレッチして、少しずつ鍛錬する」という2点です。
「1.才能ある人を観察して、盗んで、教えてもらう」はイメージとレバレッジの力と言えるでしょう。ごく簡単に言えば、人間は見聞きする情報に非常に簡単に影響されるので、逆に言うと見本になる人、情報、絵、写真などに触れれば触れるほど、それを自分のものにしやすくなる筈です。
「2.少しだけストレッチして、少しずつ鍛錬する」は、「フローモデル」や「ゼロ・サークル」と殆ど同じ趣旨と言えます。いきなりハードルが高いことに挑戦すると、一度出来なかったら嫌になってしまいがちですが、ハードルを低くして少しずつ達成していけば、楽しみながらも着実に実力を高められるはずです。
このように、この3つのポイントはシンプルですが非常に的を得た法則だと言えます。
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